ヒョンデ自動車、米国連邦巡回区控訴裁判所での特許侵害訴訟に勝訴
ヒョンデ自動車は、StratosAudio社(StratosAudio, Inc.)が提起した侵害訴訟の控訴審に勝訴した。1審判決を覆して下された判決なので、ヒョンデ自動車にとって有利な局面に転換したように見える。
StratosAudio社は米国の放送サービス企業であり、メディア環境でインタラクティブ広告を提供するなどの技術を提供しており、以前、ヒョンデ自動車グループの電装部門系列社であるHyundai Autonet((現)Hyundai Mobis)と共に北米・ヨーロッパ市場を狙った車両用双方向ラジオシステムを開発したことがある。
去る2020年末、StratosAudio社は、ヒョンデ自動車が車両内のインフォテイメントサービスの提供過程で放送あるいは広告の伝送と表示のためのシステムとに関連した自社の特許7件を侵害したとし、ヒョンデ自動車の米国法人を相手に損害賠償訴訟を提起した。
この訴訟においてStratosAudio社は、ヒョンデ自動車の車両の無線車両通信システムとApple CarPlayなどを活用できるようにした車内エンターテイメントシステム、米国内の多様なラジオサービスシステムなどを侵害製品として挙げ、1審では裁判所がStratosAudio社の肩を持ち、ヒョンデ自動車の金銭的損害が発生することが予想された。
しかし、米国連邦巡回区控訴裁判所(CAFC・Court of Appeals for the Federal Circuit)はStratosAudio社の特許訴訟と関連して、ヒョンデ自動車が申請した控訴審で"地方裁判所が判例を適切に適用せず、判事が裁量権を乱用したものと判断される”とし、ヒョンデ自動車の肩を持った。
まだ訴訟が完全には終結していないが、ヒョンデ自動車側は訴訟局面で有利な位置を占めたと判断され、連邦巡回区控訴裁判所の判決が維持されれば、侵害賠償などの金銭的損害も回避できると予想される。