2021年から変わる韓国の知的財産制度及び統計動向
2021.3.施行 |
営業秘密流出企業デジタルフォレンジック支援施行 |
中小企業対象。営業秘密の流出時に証拠を確保するためのデジタルフォレンジックを支援(2021年計90個事件) 不正競争防止防止及び営業秘密保護に関する法律第2条の5、第17条 |
2021.4.施行 |
不正競争行為是正勧告事実の公表施行 |
不正競争行為に対する是正勧告の不履行時に、その違反事実を官報等に公表 不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律第8条第2項(新設2020.10.20.施行2021.4.21) |
2021.4.施行 |
アイディア奪取に対する懲罰的損害賠償制度施行 |
故意に他人のアイディアを奪取した者には、損害と認定された金額の最大3倍まで賠償責任の賦課が可能 不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律第14条の2,第6項(新設2020.10.20.施行2021.4.21) |
2020.4.改正 2021.6.施行 |
商標及びデザイン権侵害、不正競争行為に対する損害賠償額算定方式を変更して適用施行 |
商標及びデザイン権侵害時、不正競争行為時には、権利者の生産能力と関係なく侵害者が販売又は譲渡した侵害物品を基準として損害賠償を算定 不正競争防止及び営業秘密保護に関する法律第14条の2,第1項(改正2020.12.22.、施行2021.4.21.) 商標法第110条第1項(改正2020.12.22.、施行2021.6.23) デザイン保護法第115条第2項(改正2020.12.22.、施行2021.6.23) |
2021年の知的財産統計の動向
韓国特許庁が発表した2021.4.知的財産統計の動向によれば、2021年1月から4月まで、特許、実用新案、デザイン、商標の累積出願件数は前年度同期と比べて15.4%増加の190,486件、登録件数は前年度同期と比べて8.3%増加の112,274件、審査請求は前年度同期と比べて8.9%増加の71,770件、審判請求は前年同期と比べて9.1%減少の2,552件である。
このうち、出願件数からすれば、実用新案出願件数は4.7%減少したのに対し、特許、デザイン及び商標出願は各々7.2%、9.3%及び24.1%ずつ増加したとされ、COVID-19の影響にもかかわらず、全体的な知的財産権の出願は増加したものと示されている。このような出願件数の増加は、主に中小企業の主導によるものとわかる。